小さな工務店のひとりごと 暮らしの話2|転倒って何が危ないの?

こんにちは、ミライエ建築工房の得本です。
今回は「転倒」についての話を少し。
「ちょっとつまずいただけやし、大丈夫やろ」
そんなふうに思ってしまいがちですが、実はこの“ちょっと”が、後々大きな問題につながることがあるんです。
実を言うと、私自身も介護福祉の仕事に関わるようになるまでは、正直そこまで深く考えたことはありませんでした。
でも現場にいると、その“ちょっと”が暮らし全体を大きく変えてしまうことがあるんだなと、実感することが多くなりました。

■ 転倒=ただのケガ、ではない?

特に高齢になると、骨も筋肉も若いころとは違ってきます。
70代、80代の方が転倒すると、「大腿骨を折ってしまった」「手首を骨折した」…なんて話、身のまわりでも聞いたことがあるかもしれません。
こういった骨折は、

・入院や手術
・リハビリ生活
・寝たきりになるリスク

と、どんどん大変なことにつながっていきます。
「転倒してしまった」こと自体よりも、転倒をきっかけにその人の暮らしがガラッと変わってしまう
──そういったところに、転倒の“こわさ”があるように思います。
▽参考
たった一度の転倒で寝たきりになることも。転倒事故の起こりやすい箇所は?

■ 「怖くて外に出られなくなった」となることも…

たとえば、玄関の段差でつまずいて転倒。
そのあとに「怖くて一人で外に出られなくなった」という方もいます。
「小さな段差が急に怖くなってしまって…」とおっしゃる方もおられました。

外出が減れば、筋力も落ちる。筋力が落ちれば、もっと転びやすくなる。
悪循環の始まりです。

さらに、介護が必要になったり、家族の負担が増えたり。
思っている以上に、“転倒”は家族全体にとってのテーマになることが多いんです。


■ 転倒は、予防できる「事故」

転倒は、あらかじめ備えることで防げる可能性が高い事故のひとつで、住まいや日常の工夫によって予防できることも少なくありません。
たとえば…

・床がすべりやすくないか
・段差がそのままになっていないか
・夜間に暗いまま動いていないか
・家具やコードが通り道をじゃましていないか

住まいのちょっとした見直しで、**「転倒のきっかけ」**を減らすことができます。

■ 転ばぬ先の“住まいの工夫”

建築は、何かが起きてから動き出すもの…そんなイメージを持たれることもあるかもしれません。
でも、「何も起こらないように、あらかじめ備える」という視点も、とても大切です。
たとえば、

・手すりをつける
・段差をなくす
・床の素材や照明を工夫する

など、暮らしの中でできることは思っているよりいろいろあります。
「最近、つまずくことが増えたかも」
「あの段差、ちょっと気になるな」
そんなふうに感じたときこそ、暮らしを見直すいいタイミングかもしれません。

小さなことかもしれませんが、住まいのちょっとした工夫で、毎日の安心につながる。
そんなお手伝いができれば嬉しいなと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

       

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