小さな工務店のひとりごと 学びの話2|愛知県でのバリアフリーコーディネーター講習に参加して

こんにちは、ミライエ建築工房の得本です。
今回は、前回の続きになりますが、名古屋で参加した「バリアフリーコーディネーター講習」の話を少し。
2025年6月、愛知建築士会で開催されたこの講習は、建築士を対象にした全国共通の認定資格です。
日本バリアフリーコーディネーター協会
当日の講習会レポート

以前、石川県で受けた「バリアフリーアドバイザー講習(石川県独自の資格)」で学んだ内容を思い出しながら参加してきました。
宿泊は名古屋駅近くのカプセルホテル。狭かったのですが、なんか落ち着く…気に入りました。

■ 研修初日に感じたこと
会場には全国から建築士の方々が集まっていて、その中には、車いすの建築士や視覚障害のある建築士の方もおられました。
講師の方々から語られる言葉に、何度もうなずく場面がありました。

特に印象に残ったのは、車いす建築士で理事の阿部さんの言葉。
「まがい物のバリアフリー建築にならないように、建築と福祉の知識を持ったプロが関わらないと本物にはならない。」
さらに印象的だったのが「建築学はあるけれど、“バリアフリー学”という学問はまだない。それは、あまりにも多様すぎて一つの理論にまとめられないからなんです。」
確かにその通りやなぁと思いました。人の身体の状態や暮らし方って、ほんまに十人十色。
だからこそ「これが正解」って形はなくて、お客様の話を聞きながら、現場ごとに考えていくしかない。
阿部さんの言葉を聞きながら、もしかしたら“悩みながら考え続けること”が、この仕事の本質なんかもなぁと感じました。

■ 懇親会でのつながり
初日の夜は懇親会へ。
名古屋名物の味噌カツや手羽先をいただきながら、講師の方々や受講生の皆さんといろんな話をしました。
同じ想いを持った仲間が全国にいることを知って、とても心強かったです。
そしてびっくりしたのが、講師の中に昔勤めてた会社の大先輩がいたこと。
私が入社する前に退職されてた方なんですが、共通の上司や同僚の話で一気に盛り上がって、「こんなところでつながるとは!」と、不思議なご縁を感じました。

■ 研修2日目
この日はちょっとしたトラブルがあって、開始が少し遅れました。
でもその間、受講生同士でざっくばらんに話ができて、意外といい時間に。
研修内容は座学とワークショップ。
石川県のときと違って、今回は建築士のみの参加。
制度や福祉用具の話よりも、より実務的で建築寄りの話が多く出ました。
参加してみて、「集まる人によって内容ってこんなに変わるんやなぁ」と実感。
最近よく聞く“当事者参画”の重要性も、あらためて感じました。

■ 学びを通して
名古屋での講習では、あらためて
“知識を学ぶこと”もさることながら、“考え続けること”の大切さを感じました。
バリアフリー建築は、手すりを付ける、段差をなくすことだけではありません。
人の動きや気持ちを想像しながら、その人に合った暮らしを一緒に考えていくこと。
それが、建築と福祉をつなぐ仕事の面白さだと思います。

■ 名古屋の味も堪能しました
名古屋といえばモーニング。
研修の前に立ち寄った喫茶店で、トーストとゆで卵、香ばしいコーヒーをゆっくり味わいました。
どのお店も雰囲気があって、朝から心がほっとする時間に。

帰路の前には、名古屋名物のあんかけスパゲッティもいただき、ピリッとしたソースと太めの麺が絶妙で、とても美味しかったです。
名古屋の食文化にもふれることができて、学びだけでなく味の記憶にも残る旅になりました。

石川での学び、そして今回の名古屋での出会い。
どちらも、これからの自分の仕事にしっかり活かしていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

       

まずはお気軽にお問い合わせください
メールでお問い合わせ

ミライエ建築工房

大阪府豊中市長興寺北1-4-43

《営業時間》
平日・第1、3、5土曜日 
09:00~17:00 
《定休日》 
第2、4土曜日 日曜日 祝日