
柏原市・A様邸|将来の介助を見据えた水まわり改修と動線計画

本事例は、ご高齢のお父様・お母様と同居されているご夫婦からのご依頼で、将来の介助も見据えた水まわり改修です。
既存の浴室は老朽化に加え、出入口の段差や冬場の寒さといった不安がありました。また、洗面化粧台から浴室への動線が悪く、介助を行うにも十分なスペースが確保できない状況でした。
計画にあたっては、既存と同じ1216サイズのまま動線改善を図る案も検討しましたが、打合せを重ねる中で、浴室を1616サイズへ拡張し、洗い場と洗面脱衣室にゆとりを持たせた介助しやすい計画としました。あわせて各所の段差も解消し、安全性の向上を図っています。
また、浴槽の選定についても慎重に検討しています。一般的な1616サイズの浴槽は、寝そべるような姿勢となる形状が多く、体勢が安定しにくく、場合によっては身体が浮きやすいといった懸念があります。そこで今回は、浴槽内に段差を設けたタイプを採用。膝が軽く曲がることで踏ん張りがききやすくなり、入浴時の安定性を高めています。
将来的なバスボードの使用も見据え、浴槽形状や手すりの位置を含めた使い方について事前に検討を行い、ご家族と共有したうえで計画に反映しています。
洗面脱衣室については、収納力の確保も重要なご要望の一つでした。洗面化粧台や洗濯機の配置を見直すとともに、洗面化粧台の設置にあたり隣接する押入の一部を活用し、空間全体の再構成を行っています。限られたスペースの中でもゆとりを確保しながら、使い勝手の向上を図りました。
加えて、洗濯機まわりには洗濯パンを新設し、上部には造作棚を設けることで、日用品を効率よく収納できるよう工夫しています。
また本工事では、介護保険による住宅改修と省エネ補助金をそれぞれ適用し、内容に応じて明確に区分することで、お客様のご負担軽減にも配慮しています。
構造面についても、事前調査の段階で可能な限り状況を把握し、必要に応じて金物による補強を行うなど、安全性にも配慮した施工を実施しました。
今回の改修では、「今の使いやすさ」と「将来の介助のしやすさ」の両立を重視しました。
ご本人様・ご家族ともに安心して使える水まわり空間へと整備することで、日々の暮らしの負担軽減と、これから先の変化にも柔軟に対応できる住まいを実現しています。
